【意味】
目先の違いに気を取られ、結局同じものであることに気が付かないこと。
また、口先で人をだますこと。
【説明】
春秋時代、宋の国に狙公という猿好きでたくさんの猿を飼っている人がいた。
ところが急に貧乏になり、エサを減らさなくてはいけなくなってしまい、まず猿たちをだましてこう言った。
「エサのどんぐりの実を、朝三つ、夕方四つにしようと思う。」
すると予想通り猿たちは立ち上がり怒りだした。
そこで「それなら、朝四つ、夕方三つにしよう。」と言った。
すると猿たちはみな大喜びをした。
結果としては、どちらもどんぐり七つで同じ数だが、猿たちは目先の数が増えたことで、喜んでしまったのである。
【出典】
列子[黄帝]